毛組織のしくみ
毛髪は、爪や皮膚と同様、角質化したタンパク質(ケラチン)です。1ヶ月に1〜1.5センチほど成長します。髪の毛は、皮膚より上に出ている部分を「毛幹」、皮膚に埋まっている部分を「毛包(毛根)」と呼びます。毛包は、髪の毛1〜3本包んでいるさや状の袋で、先にふくれた部分があり、これを「毛球(毛のう)」といいます。毛球の底部には、毛が育つもとになる「毛母細胞」があり、毛球の外に「毛乳頭」の細胞があります。毛乳頭細胞が出す指令によって、毛母細胞は分裂や増殖をくり返し、髪の毛が作られるのです。毛包の周囲には、細い動脈や静脈が走っています。細動脈は、毛根に栄養や酸素を供給し、細静脈は、不要になった血液や代謝産物を運び出しているのです。これが毛髪の構造です。毛髪は、俗に毛穴と呼ばれる毛包の中で生まれます。毛包の中の毛母細胞が分裂し組織を角化することで髪が作られてゆくのです。毛母細胞は次々と髪を作り続け、先に生まれた髪の毛は下からの圧力で上へ上へと押し上げられ、しばし成長を止めた後、やがて寿命がつきて抜け落ちます。 |
▲髪の毛には大きく分けて成長期、退化期、休止期の3つ状態があり、これを毛周期といいます。脱毛は休止期に起こりますが正常な頭皮の場合、毛包の80%が成長期にあります。脱毛が急速に進む場合は休止期の毛包が増えていることを意味します。脱毛の原因には図のようなことが考えられる。 |
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